「――俺がどうしたって?」


割って入ってきたのは、晴人だった。


女子たちは晴人の登場で、かぜんテンションが上がったらしく饒舌さが増す。


「あたしのイトコに、小野寺さんや晴人くんと同小の子がいてさー。聞いちゃったんだよね。ホントの小野寺さんのこと」


あたしの手に握っていたスマホが地面に落ちた。


その音にすら気づかないほど、あたしは頭が真っ白になっていた。


どうしよう……
みんなにバレる。

ホントのあたしの姿が――。



「は?何のことだよ」


空気をガラリと変えたのは、晴人のその一言だった。