黒竜「手荒い事をしてすまなかったな。星花の巫女。」


星花「そう思うんだったら私をすぐに帰して!」


黒竜「それは出来ないな。手伝ってもらわねばならん事がある。」


星花「手伝い?」


黒竜「我の名は玄敬。元は北を守護する竜神だった。だがな、今は玄武ばかりが信仰され我を崇める者が少なくなったのだ。今では以前の半分の力しかない。だから我は、玄武と我を崇拝しなくなった人間が憎い…!我の復讐に協力しろ。」



星花「復讐?!私はそんな事手伝わないわ!」


黒竜「ならばお前の大切な者達に攻撃しよう。力が衰えたとはいえまだ力は残っている。お前の友人や学友、学校の教師、母親を。もちろん尊緑もだ。」



星花「やめてっ!」


「星花!!」


星花「尊緑…」


尊緑「何もされてない?!体の具合は?!」


星花「私は大丈夫よ。」


尊緑「よかった…!」


玄敬「姫君の守護者気取りか?だが、傷の治って間もないお前が守りきる事が出来るのか?」


黒竜は嘲るように笑う。

尊緑「守り抜くさ。星花が好きだから。」


星花「尊緑…」


玄敬「クックックッ。いい心掛けだなぁ?だがお前には死んでもらう。」


黒竜は腕に邪気を籠め攻撃する。しかし、尊緑は即座に結果を張りそれを防ぐ。


尊緑「水縄!」


尊緑は、水の縄で黒竜を拘束した。油断をしていた黒竜は、いとも簡単に捕まった。そして観念したように言った。


玄敬「蛟。我を倒しても他の者が星花の巫女を奪いに来るぞ。」


尊緑「そんなの充分にわかってるよ。星花ごめん。少しの間、君の視界を遮断する。」


尊緑は、自分と星花の間に水の壁を作った。水の壁は不思議な壁で水以外何も見えない。


尊緑「水刺。」


尊緑は、水の刺で黒竜を倒した。