「えっ? それだけっ?」


「そう!それだけだよっ。

わりぃかよっ」


目を逸らす聖護の目を、
必死に追う。


「あーれっ?
どうしたのしょうちゃんっ」


いつもいじられてばっかりだから、
仕返しだ!と、聖護をからかった。



そうして、気付けば自宅前。

バス停から、30分。
その時間はあっという間だった。


「今日は色々とごめんね。
ありがとうっ!また明日ね!」


「おう。またな」


聖護は、
あたしの頭をくしゃっと撫でて、
おでこにキスをした。