「うん、大丈夫だよ。ありがとう!」


あたしはニコッと微笑んだ。

龍もつられて微笑む。


「よかったです。

帰りはどうしますか?
送っていきましょうか?」


いきなりの誘いに、戸惑ってしまった。


「その必要はねえ。

柚愛は俺と帰っから。」


「…しょうちゃん?」


カーテンの隙間から、
大好きな聖護の顔が見えた。


「…あぁ、楠先輩。

そういえば、
橘先輩には楠先輩が居ますもんね。

じゃあ、僕はこれで。」


「…あっ、龍、ありがとうね!

気をつけて帰って。」