そのあと、「またね」とだけ言って、まあこは家に入った。



鏡に映る先輩の顔がニヤニヤしている。

「なんだ、今、キスしてたろー!」
「え・・・いや・・・あっ・・・はい・・・」
「顔がにやけてるぞ!」
先輩こそ。
「よかったな」



先輩の「よかったな」という一言に、何故か俺は救われた。




唇を奪われたのなんて・・・
初めてだから。




まあこは幸せだと思ってくれたかな?




でも、まあこはさっき、笑ってくれてたよな。




まあこ、俺のこと好きって言ってくれたよな。





まあこ・・・

好きだ。俺はお前が好きすぎる。好きすぎておかしくなりそうだ。かわいらしいお前が大好きだ。




俺の中の気持ちは・・・爆発寸前だった。



いや・・・




もう爆発していた。