帰りに、俺はまたまあこの手を強く握りながら車に揺られた。
普段酔いやすい俺も、先輩の運転がうまいからか、その日限りは酔わなかった。


まあこは、さっきキスしたときから硬いまんまだ。


でも、そんなまあこが愛しい・・・。







「じゃあ、ありがとうございました」


え・・・もうまあこんち?
見とれてたらいつの間にかまあこの家に着いてしまった。


「うん・・・じゃね」




まあこが車から出ていく。
手が、さっきより温かくは無い。
まあこが離れたからだ。


今日は楽しかったね、と、まあこの背中に向かって言った。





「あ!」





突然まあこは高い声を上げて振り返った。




俺はびっくりして目を丸くした。
そんなアホ面の俺の顔をみてまあこが笑っている。


そんな笑ってる俺の唇にまあこは・・・






自分の唇を重ねた。