ときめくたびだんだん赤くなる顔を覗き込むようにして、まあこが俺を見ている。
「どうしたんですか?」
「ん、いや・・・うん・・・」
日本語どころか、言葉にもなっていない。
「先輩?」
「まあこ・・・」
まあこの言葉をさえぎるようにして、俺は力強くまあこの名前をよんだ。
「手・・・」
「え・・・?」
「手・・・つながない?」
まあこは、きょとんとした顔で俺を見ている。
多分、力強くよんだのに、返ってきた言葉が平凡だったのにびっくりしたのだと思う。
「はい・・・!」
まあこは、またかわいい笑顔で笑う。
そして俺は、まあこの小さい手に自分の手を伸ばした。
その小さい手は俺の指に指を絡ませて、ぎゅっと俺の手を握ってくれた。
俺も・・・それよりも強く・・・まあこが痛がらないように握り返した。
まあこは嬉しそうに、「好きですよ」といった。
バスの外では雨が降り出してきた。
空は灰色の雲で包まれている。
でも、そんな悪い天気でさえ俺にはいい天気に見えてしまう。
窓の外を見ながら、その窓に映るまあこを見る。
ほら―・・・
どうしても雨が悪い天気だなんて俺は思えないんだ・・・。
「どうしたんですか?」
「ん、いや・・・うん・・・」
日本語どころか、言葉にもなっていない。
「先輩?」
「まあこ・・・」
まあこの言葉をさえぎるようにして、俺は力強くまあこの名前をよんだ。
「手・・・」
「え・・・?」
「手・・・つながない?」
まあこは、きょとんとした顔で俺を見ている。
多分、力強くよんだのに、返ってきた言葉が平凡だったのにびっくりしたのだと思う。
「はい・・・!」
まあこは、またかわいい笑顔で笑う。
そして俺は、まあこの小さい手に自分の手を伸ばした。
その小さい手は俺の指に指を絡ませて、ぎゅっと俺の手を握ってくれた。
俺も・・・それよりも強く・・・まあこが痛がらないように握り返した。
まあこは嬉しそうに、「好きですよ」といった。
バスの外では雨が降り出してきた。
空は灰色の雲で包まれている。
でも、そんな悪い天気でさえ俺にはいい天気に見えてしまう。
窓の外を見ながら、その窓に映るまあこを見る。
ほら―・・・
どうしても雨が悪い天気だなんて俺は思えないんだ・・・。