本番は、演奏会と言うよりお楽しみ会に近い感じだった。

学校が演奏場所だから、その学校の生徒と歌を歌ったり、曲を楽しんだり。


生徒だけじゃなくて俺も楽しめた。






今まで孤独だった俺が・・・今までで一番楽しいと思えたときなのかもしれない。






まあこのソロが会場中に響いたときは、心臓の鼓動が何故かかなり早くなった。
まあこのホルン、俺はこの世で誰よりも愛してるんだと思った。



そんな楽しい時間は、あっという間に過ぎるものだ。
いつの間にか始まって、いつの間にか終わっている。
俺は、まだ何曲か残しているような気がしてならなかった。







でも、俺は正直舞い上がっていた。
帰りこそは一緒にバスに乗って笑いあってやる、と強く願った。