抱き締めたらきっと、まあこはこういうんだろうな。

「先輩、好きです」


なんて。



そして俺も「好きだよ」
なんていって、その勢いでまあこが苦しくなるぐらい抱き締めてやるんだ。



・・・とインフルエンザにかかっていた一週間は、
ほぼ妄想週間でもあった。


俺はやっぱりおかしいのか?

妄想しているだけなのに、幸せを感じる。







そんな妄想週間の真っ只中、まあこはインフルエンザから開放された。
その日はまあこの学校で、着任歓迎セレモニーがあった。


病み上がりなのに、大丈夫なのかな?
まあこのホルン、聴きたいな・・


なんて思いながらも心の中では、まあこが熱の苦しみや、隔離の寂しさから開放されたと思うと、嬉しかったりした。




本当は、まあこは頑張っているんだ、と勝手にまあこを心で褒めて、まあこのパソコンに「お疲れ様」とメールしようと思ったけれど・・・

なんだか急に照れくさくなってやめた。



恋してる。


果たして何年ぶりにこんなにときめいただろう?



そういえば、前の彼女ってたったの2年前じゃないか?
こんなに久しぶりなものなのか?

それとも・・・




ときめきすぎてもう、おかしくなっちまったのか・・・?