「仕事にそんまま行って
夕方には帰ってくるんでしょ?」

「・・・たぶん」

「たぶんって、あんたねぇ・・・」

あかりさんの
大きなため息が聞こえる。

「分かった!
じゃあ、春菜は
輝樹が帰ってきたら
何て言うの?」

「おかえり・・・?」

「あーまぁ、そうね。
その後は?」

「分かんない・・・」

「あんたらしいわ。
私なら
夜中に どこに行ったの?
って聞くけどね」

「返ってくる言葉が
分かってるもん」

「何て?」

「友達のとこって・・」

「そう言われたら
友達って誰?って聞けば?」

「たぶん、適当な事言うと思う・・・」

「たしかに・・・・
じゃあさ、もう
回りくどいことやめて
浮気したの?って
聞いてみたら?」

「へ!?う、うわき!?」

「うん?普通に考えればさぁ
女と会ってたとしたら
お話して ばいばいだと思う?
何時間もだよ?」

「そうだけど・・・・
昔なら そう思うけど・・
輝樹は、変わったし・・」

「でも、信じきれてないから
あんた ここにいるんでしょ?」

・・・・その通りだ。