いとこくんも
心配そうな顔で

「先輩、あとは
俺が このバカに
しっかり 始末つけさすんで
春菜ちゃんと一緒に行ってあげて下さい」

「・・・・・分かった。
健二、お前の事信用するからな?
ダチだからって
生半端にすんなよ?」

「分かってます。
俺だって、
春菜ちゃんが こんな事されて
こいつの事 ダチだと思えませんし・・・」



「春菜、行くぞ」

そう言うと
私の体を抱き上げ
車へ乗せると
無言のまま 発進させた。

さっき、亮くんが連れて来てくれた 病院に着いたけれど・・・

「輝樹、私
ほんとに大丈夫だから・・」

「ちゃんと医者に診てもらわないと いけねぇだろ」

「本当、大丈夫だから・・・」

病院で治療なんてしたら
きっと 何で 
こんなケガしたのか、とか
聞かれて・・・
大事になる。

そしたら・・・

輝樹にも、いとこくんにも
みんなに迷惑かかる。

私が勝手にした事で・・・

これ以上
迷惑かけれない。

「大丈夫だから・・
このくらいのケガ
自分で消毒できるし・・ね?」

必死で 輝樹に言うと

「分かった・・・」

渋々 車を走らせた。