「戻ってきたはいいけど・・・
どうする・・・?」

扉の前で立ち尽くす3人・・・・。

「私が行く」

意気込んで扉に手をかけたのはいいけれど・・・

・・・鍵がかかってる。

「やけに中 静かじゃない?
もしかして
帰ったんじゃ・・・・?」

秀忠くんの言うように
たしかに
中が静かだ。

と思ったのも束の間

輝樹の声と、いとこくんの声が聞こえた。

このまま
ここでジタバタしてても
仕方がない・・・

インターフォンを鳴らすと
覗き穴から姿が見えないように体をずらし 出てくるのを待った。

けれど・・・・

出てこない。


何回も、何回も鳴らすと
ようやく・・・

「ったく・・・しつこい」

そう言いながら
いとこくんが扉を開けた。

扉が開いたと同時に
室内に無理矢理入ると

顔は血だらけで
正座させられてる
翔くんの姿。

「おまっ、
何してんだよ!?
早く 病院行けって言っただろうが!」

驚いた顔の輝樹に

「病院行くほどのものじゃないから・・・
だから・・・
帰ろう?」

そう言うと

「春菜に こんなケガさせといて こんだけで気が済むはずねぇだろ・・・」

「もう・・・十分だよ・・・
私、そんな痛くないから・・・
ね?一緒に帰ろう・・?」