嫌悪感が全身を走り
必死で抵抗したけれど
男の力に 女が勝てるはずがない・・・

「やっ、いや!
離して!」

ブラウスのボタンが
飛び
私の上半身は
露になった。

逃げようとした時、
その男の拳が
スローモーションのように
私の頬へ飛び
それと同時に
激痛が走った。

それでも、必死に抵抗を続ける私に
何度も拳が振り上げられる。

殺されるかもしれない。


そんな思いがよぎりながらも
どうしても
体を緩める事なんてできない。

そんな事を 何十分続けてるだろうという時
玄関のチャイムが鳴り
しばらくして
扉が開いた。

視線の先には

「翔!おまっ、何してんだよ!」

いとこくんの姿・・・・

「春菜ちゃん・・・
ちょっ・・・待って」

そう言うと
着ていたシャツを私の肩にかけた。

床には
無数の血が飛び散り
どこが痛いのかすら分からない・・・

震える体が
いとこくんの両手に包まれ
気づくと
輝樹の姿が目の前にあった。