横に背中を向け寝ている輝樹を
起こさないように
被っている毛布を
そっと剥ぎ
ゆっくりと
恐る恐る
輝樹のシャツを
上へとめくっていく。


・・・・やっぱり。


ようやく分かった事実に
驚かなかったと言えば嘘になるけれど、
この事を知られたくなかったんだ・・・なんて
こういう事で良かった。と
安心した部分が大きかった。


「なっ・・・!?
春菜おまっ、何してんだ」

いきなり飛び起きた輝樹に
私の方が 飛び跳ねるくらい驚いた。

「えっと・・・・
別に・・・・?えへへ・・」

半分以上めくりあげられたシャツを前に 言い訳すら思い浮かばない。

「つーか・・・・
知ってたのか?」

めくりあげられたシャツを戻しながら
目を合わせない輝樹。

「知るわけないじゃん。」

「嫌いになったか?」

「そんな事で嫌いになれるほど 半端な気持ちなわけないでしょ・・」

「その・・・
怖くねぇか・・?」

怖いとか、怖くないとか
そんな事じゃなく・・・

「輝樹は輝樹だから
ぜんぜん!
そりゃ・・ちょっと驚いたけど・・
ね、ちゃんと見せて?」

「は?こんなの見ても
おもしろくねぇぞ・・・?」

「お願い」

そう言うと
渋々 シャツを脱いだ。