「ウソウソ、あるわけないじゃん。
何て言っても 今日は土曜日でしょ?」

「土曜日は会わないの?」

「会わないっていうか、
春菜の彼氏と同じ。
ナンパとかぁー、浮気とかぁー
忙しい曜日だからね」

ポカンとする私を見て
また笑いながら

「ふふふ、春菜ってば
なーに?そんな変な顔して。」

「え?だって・・・
美香、私と同じ立場・・・」

「ん?まぁ、似たようなもんだけどね。
好きになったら仕方ないじゃん?」

「ないじゃんって・・・・」

私に 今まで散々言ってた事と
美香の行動は
真逆のような気がするけれど・・・

好きになったら仕方ない。

その言葉を聞いたら
もう、何も言う気になれなかった。

痛いほど その気持ちは分かるから・・・。

「ねぇ、春菜」

また横になった私に
問いかけるように話しかけてきた。

「どうかした?」

「今 何時?」

「12時前だけど・・・」

「男見つけに行こっか」

「は?」

「よしっ、そうしよう!
ほら起きた起きた!
超特急で着替えて 化粧して!」

「へ?え?えぇ?」