それから数分経った頃
輝樹の寝息が聞こえ始めた。

そうだよね・・・
今日 泊まりこみの仕事から帰ってきたばっかなんだもん・・・
疲れてるに決まってるじゃん・・・

私、最低だ・・・

勝手に押しかけて
変なテレビ見はじめて・・・

私がいなければ
もっと ゆっくり
休めたはずなのに・・・

そう考えると
自分の身勝手さに
涙が出そうになる。

帰ろうかな・・・・

でも、1時間経ったら起こしてって事は
何か用事があるのかもしれない・・・

こんなふうに自分の都合のいいように考えて
結局 輝樹の傍から離れようとしない私は
とことん 勝手な奴なんだと思う。

分かってるのに・・・

好きすぎて
まともに・・・冷静に
いい女を演じることができない。

迷惑かけても嫌われるだけだって分かってるのに・・・

自分がどうしたいのか、

どうするべきなのかが

分からない。