「なぁに 不満そうなツラしてんだ?」

少し笑いながら
私の鼻をつまんだ。

「不満そうな顔なんて
してないし・・・」

「へぇ?ならいいけど。
そういえば
俺、明日から
3日くらい泊まりで
仕事だから連絡つかねぇけど
浮気すんなよ?」

「泊まり・・・?」

「あぁ、車で片道4時間だから
泊まりの方がいいだろ。
全員で急ピッチでやれば
3日くらいで片付きそうな仕事だしな」

「ふぅん・・・・・
一緒に働いてる人みんなで?」

「あぁ、何
春菜 疑ってるとか?」

「そういうんじゃないんだけど・・・
泊まりって あんまりないからさ・・・
・・・それに」

「それに?」

「女の人もいるんじゃないの?」

「いるけど
何で知ってんだ?」

何でって・・・

昔、浮気疑惑の時、
亮くんの弟の秀忠くんにも聞いたし・・・

その前に・・・
もう、言っても 時効だよね・・・

「昨年 亮くんに
少しだけ 輝樹の働いてる姿見せてもらったから・・」

「亮?川畑か?」

「うん」

「お前ら いつの間に・・・
つーか、2人で会ってたって事か?」

時効だと思って白状したけど
この不機嫌さは
どうやら 時効ではなかったようだ・・・・