秀忠くんの
乗り心地が良いとは言えない車に
美香は驚いて絶句している。

この飛び跳ねる車に乗り
何を美香が思っているのか考えると
思わず 笑いがこぼれてしまった。

少し落ち込んでたけれど
こうして笑える状況の
秀忠くんの車に感謝だ。

まず 美香の家へ行き
美香を降ろし
その後 私の家へと向かう。

向かうはずなんだけれど・・・

・・・?

この前 送ってもらったから
覚えてると思ってたけど

もしかして
私の家を忘れたんだろうか・・・

でも、何も聞かれないのに
私が説明するのは おかしいし・・・

こういう場合
どうするべきなんだろうか。

「ねぇ、春菜ちゃん。
前 座ってよ」

「前?」

「うん、俺1人で虚しいじゃん?」

「あ、うん・・・」

助手席へと座りなおしたけど

やっぱり
家に帰る道順とは
違う気する・・・

ここは・・・勇気を出して

「あの・・・
道が違うかも・・・」

「ん?あー、俺が
春菜ちゃんを そう簡単に
家に帰すと思ってるの?」

「思ってる・・・」

「なわけないじゃ~ん!」

なわけないじゃ~ん!なんて
言われても・・・・