「その・・・
ごめんなさいっ・・
逆瀬川くんが 私の事
恋愛対象として見てるって知ってるのに
気づかないフリしてた・・・
友達って言われて
逆瀬川君の気持ちも考えずに
自分の楽な方にしか考えてなくて・・
本当に ごめんなさい・・・」

「・・・それって
友達としても
ダメって事・・?」

「ごめんなさい・・・」

「俺が 佐々木さんの事好きだから?
重荷・・・?」

「そういうんじゃないの・・
これ以上・・・
その気がないのに 友達として一緒にいても
逆瀬川くん、前に進めないから・・・」

「あ~・・・そっか・・・
完全に可能性がゼロって事か・・」

「ごめんなさい・・・」

「佐々木さんが謝る必要ないよ。
俺のワガママだったんだから・・
困らせて ごめんね。
分かった、うん。
俺は 平気だから・・・
どうせ これから
バイトから正社員になる試験とかで
忙しくなるし・・・うん。
それじゃ・・・」

無理に作る笑顔を浮かべながら
走り去って行った。


傷つけないようになんて
いくら考えても
無理・・・・

残酷な言葉を
結局言わなくちゃいけないんだから・・・

一番最初で こうするべきだったのに・・・

そしたら こんなに傷つけずに済んだのに・・・

自分の不甲斐なさに
涙が出そうになりながら
家路に着いた。