教室に入ると
美香が走り寄ってきた。

「はーるな。
一応聞くけど・・・
何もないまま?」

「ん?何が?」

「彼氏と・・・」

「あ~・・・ないない。
まーったくない。」

「やっぱり?
もうここまでくると
諦めモードだよね~」

「そういう美香は
もう プチ同棲終わったの?」

「夏休みの間だけのつもりだったんだけど
まだ 翔ちゃんの家に住んでるよ~」

「じゃあ 翔くんの家から
学校に来たの?」

「うん?そんな遠くないから
いいかなーって思って。
春菜は もうやめたの?」

「昨夜 家に帰ってきたよ。」

「そっか。でも
夜とか会うんでしょ?」

「どうだろう・・・
前と同じで たまに?かなぁ・・」

「あー・・・春菜の彼氏は
普通と違うんだったね・・
っていうか、私達って
このクラスで浮いてない?」

ふと、教室を
見回してみると
たしかに・・・
ほとんどの人達が
日焼けしてる中
私と美香は 家から出なかったせいか
白くて 逆に目立つ・・・

来年の夏休みは 3年生だから
自由奔放に遊んでられない事を考えると
みんな 精一杯 夏休みを満喫したのかもしれない。