「誘われたら
春菜は　ホイホイついていくんだ？」

「そういうわけじゃ・・」

「じゃあ、行きたくて行ったわけ？」

「そういうわけでも・・」

何か追い詰められてる気がする。

「春菜さぁ・・・・
俺がいるのに　何で
他の男と浮気するわけ？」

「う、浮気って・・・
そんなんじゃ・・・」

「浮気だろ？
２人で遊び行って
たまには一緒に帰って
誘いの電話もきて」

「浮気なんかじゃ・・・
そもそも
これが　浮気って言うんなら
輝樹は　どうなるの？」

・・・言ってやった。

輝樹の場合は
キスなんて　当たり前のようにしてるし・・・
時には　体の関係すらもあるし・・・


「俺は浮気してねぇもん？」

「・・・・は？」

呆気にとられるとは
まさにこういう事を言うのだろう。

「だ、だ・・だって
私、輝樹と他の女のキスシーン
この目で見たんだけど？」

しどろもどろになりながらも
いつものように丸め込まれないように　必死で頭の中で考える。

「俺の中では　そんなもん
浮気に入らないし？」

「・・・は？
意味分かんないんだけど。
私は・・・男と２人で遊ぶだけで浮気になるのに
輝樹の場合は　キスしても
浮気に入らないの？」

「だから、春菜は俺と違うって　前も言っただろ？
俺は　女とキスしようが、エッチしようが
迫られようが、春菜以外の女には感情なんてものは存在しないけど
春菜の場合は　男に免疫がない分
ちょっとした事で緊張して、赤くなって
すべてが顔に出るだろ？
そういう女を目の前にした男は
俺の事好きなんじゃ？なーんて勘違いして
春菜が　結果的に困るんだぞ？
男に迫られたら　春菜は逃げられるか？
逃げられないって分かった時点で
諦めて　流れに身を任せるだろうが？」

・・・・・・・・


輝樹に言われてる事を完全に否定できない自分が悔しい。