車があるか見てこよう。

最初から こうすれば良かった・・・・

車があれば家のどこかにいるって事だし・・・・

なかったら・・・・
どっか行っちゃったって事だし・・・
その時は帰ればいいし・・・

外に出ると
日が沈みきる直前で
だいぶ暗くなっていた。

外灯を頼りに
輝樹の車を停めてる場所へと向かう。


あった!


と、いう事は・・・
家にいる可能性が大きい。

駆け足で 部屋へ戻り
家の中を探し始める。

玄関や廊下の電気がついてるって事は
誰かいるって事だよね・・・

正樹くんだったらどうしよう。

輝樹と顔は似てるけど
私は 正樹君が苦手だ・・・・

オドオドしながら
廊下を歩くと

・・・・話し声?

複数の声が聞こえる。

輝樹っぽい声も聞こえるような気がする・・・

扉をノックしようと
手を伸ばそうとした時

背後から手を掴まれ
隣の部屋へと引っ張られた。

・・・正樹くんの部屋だ。

「ふぅ、危ない危ない・・」

「あ・・の、正樹くん?」

「おっ、今度は間違えなかったね。
春菜ちゃんだったよね?」

わけもわからず うなずく。