「え・・あの・・」

「あぁ?あー、手か。
ほらっ」

いやその・・・
手を繋ぎたいわけじゃなくて・・・
いや、繋ぎたいけど・・

そうじゃなくって!

「どこ行くの?」

「はぁ?春菜が言ったんだろ?
帰って観ろって。」

言ったけど・・・

・・・私も!?

「春菜 映画嫌いとか?」

「好きだけど・・・」

「んじゃ、いいだろ」

そうこう言ってる間に
輝樹の家に着いてしまった、

・・・輝樹の家。


どうしよう。
家って事は・・・
もしかしたら、もしかするわけで・・・

心の準備どころか

お風呂にすら入ってない・・・

お風呂もだけど
根本的に
どうすればいいのかすら
何も分からない・・・

こんな事なら
AVビデオでも 誰かに借りて
少しでも勉強しとけば良かった。

いやいや、その前に
誰に借りるのよ・・・
完全に怪しいじゃん・・・

あー・・・せめて
お風呂に・・・・
そういう雰囲気になったら
お風呂貸して下さいって言うとか・・

ムードも何もあったもんじゃないか・・・

もう
頭の中は
完全に 暴走しまくりだ・・・