けれど・・・・・


「おいっ!おいって!」

「・・・・んー?」

まだ夜が明けず
薄暗い中、
険しい表情の輝樹が
私を睨みつけるように見ている。


「輝樹・・・?」

何が何だか分からず
体を起こすと


頭を抱えるように
私の方を見ながら


「いつだ?」

睨みながら 
まだ寝ぼけ眼の私に
そう問いかけてくる。


「え?何・・?」

「相手は?」

「え・・・?何の事言って・・」


そう言うと、急に
勢い良く押し倒され
私の上に輝樹が馬乗りになり
両手を掴まれ


「誰とやった?この前の男か?」

「て、輝樹・・・」

掴まれている手に
ますます力が入り
思わず痛さで
顔を歪めた私に


「わ・・・悪い・・」


ふっと掴んでいる手を緩めた。