先輩の声は段々と小さくなって行き、最後はバツが悪そうに目を逸らしてしまった。


まさかそんな事を言うとは思わなくて、あっけに取られてしまうが怖いと思っていた先輩の意外な一面だった。


その後、「…それだけ。」と先輩は帰ってしまったが、帰り道を歩く私の心に、


「冷たく怖そうな藤崎先輩」というイメージはもう無く、新たに「ちょっと不器用な藤崎先輩」というイメージが作られた。


次の委員会も楽しみだな、とポツリと呟き、軽く鼻歌を歌いながら帰路につくのだった。