驚いて、弾かれるように振り返ってみると、やはり藤崎先輩だった。


うわ…と、一瞬思ってしまったのは内緒だ。


そこで、「ん?」と、頭に疑問が浮かぶ。


「…か、火曜日担当って川先先輩じゃありませんでしたっけ?」


そう。確か初めて図書委員になった私に、村神委員長が、


「経験のある人が良いよねっ」


と、川先先輩を指したのだ。


「川先は家庭教師だ。月5で。」


あいつは学年トップだからな。と、先輩は続けた。


そっか…それで…と納得したのだが、ちょっと待てと頭を整理する。


この違和感は何だろうと、一つ一つ確認していく事にした。(勿論脳内で)


①火曜日な図書室当番は私と川先先輩。

②月5という事は恐らく二回くらい当番を休む。

③よほど暇なのか知らないが、川先先輩の代わりは藤崎先輩。

④担当時間は休み時間と放課後。特に放課後は全く人が来ない。

結論:月2の確立で、放課後は藤崎先輩と二人きり…!


私の脳は、結論に達した途端ショートした。


ただでさえ怖いから一緒にいたく無いのに……二人きり…⁉信じられない…‼