視線を小川、小暮、豊田、谷口、麗華と順番に向けていくオリヴィエラ。

「Aunque seem ser el sitio y el sistema de Asia que fue visto…ser usted personas chinas o uno? ¿Surcoreano? ¿O usted es japonés?
(見た所、アジア系のようだが…中国人か?韓国人か?それとも日本人か?)」

「……」

小川達の誰も喋らない。

スペイン語が理解できない訳ではない。

特に小川と麗華は語学に堪能だ。

オリヴィエラの言っている事は理解できている。

が、敵には何一つ情報など与える気はない。

と。

「……」

オリヴィエラが谷口の着ている迷彩服…その胸についている徽章を見る。

「空挺徽章にレンジャー徽章…それは日本の戦術自衛隊のものだな」

「!」

谷口がハッとする。

この男、日本語も喋れるらしい。