試射を終えて宿営地に戻ってきた麗華達。

「帰ってきたか」

その一室で、小川が待っていた。

「HQとの話し合いの結果、我々小川分隊のダルフール撤退が決定した」

小川の言葉に、麗華達はざわめく。

これまでの戦闘で、ダルフール地方でスーダン政府の支援を受けて非アラブ人国民に対して民族浄化を行なっていたジャンジャウィードの勢力は大幅に弱まった。

主力であったARMOUR社から提供された兵器やディアボの殆どを壊滅に追いやったのだから、後は各国から送られているテロ対策部隊の兵員だけでもジャンジャウィードは制圧できる。