と。

「まだ終わっていないのか」

部屋の扉が開き、松葉杖をつきながら小川が入室してくる。

「報告書にいつまで時間をかけている?」

「だ、だって分隊長!」

半べそになる麗華。

「こんなの書いた事なくて…私と豊田さんだけじゃ無理ですようっ」

「無理でも何でもやってもらう。小暮三等陸曹と谷口はまだ入院中、俺は利き腕と片足を骨折して書類など書けないんだからな」

そう言って小川は二人を突き放す。