ジワリと。

麗華の瞳に涙が浮かぶ。

「麗華…泣いちゃ駄目よ…」

貰い泣きしそうになるのを堪え、豊田が麗華の肩を抱く。

「だって…」

涙を拭う麗華。

「私達二人だけで…これからどうすればいいんですか…?」

頼りになる分隊長も、寡黙ながら実直な元第一空挺団隊員も、気さくでムードメーカーの元WAiR隊員も、ここにはいない。

豊田と麗華、たった二人しかいないのだ。