ブービートラップと06式小銃擲弾によるダメージ。

それにより、生体兵器の縫合痕からは大出血していた。

縫合は完全に解れ、傷口が開き、鼓動を繰り返す心臓さえ露出しつつある。

「お、小川分隊長…」

豊田に支えられていた谷口が、吐血を繰り返しながらも体を起こす。

「ケリをつけるか…?」

後頭部を強打したせいで顔面血塗れになりながら、小暮も立ち上がる。

「…狙いは奴の心臓だ。縫合痕を狙って集中砲火を敢行する。残弾をありったけ叩き込むぞ」

小川は指示を出した後、肩越しに麗華の顔を見る。

「俺が駄目でも…お前は必ず生き延びろ…!」