「お、西條か。さっそくだが、今大丈夫か?」


「あ、はい大丈夫です!」


「資料の件についてはどうもありがとう。それで、資料室に鍵が落ちてたんだが、何か心当たりないか?」


鍵…?


──あ


ポケットをまさぐると、自宅の鍵がなかった。


「あ…、多分私のです!」


「そうか。気をつけろよ?一応貴重品だからな。念には念を押して連絡した。まあ電話に出たなら家に入れてるってことだろうから心配ないな。」


「はい…すみませんでした」


あの時…鍵落としちゃったんだな…



そう思い、先生からの電話を切った。