教室に戻る途中、私は気になっていた質問をしてみた。


「ねぇ…なんで私が怪我してるって知ってたの?」


「あぁ…たまたま見た。気をつけろよ。」


「そっか、なんかありがとね。」


「お礼言われることしてない。てか、あれみて」


「え?………あ」


イチゴくんが指さした先は…─



霧雨が止んだ



澄んだ色の空に



虹が──かかっていた。