改めて自己紹介すると笑顔を見せてくれた


お嬢様っぽくて可愛らしいなー


同じ黒髪なのに雰囲気が全然違う


こんな女の子らしい子に生まれたかったよ母さん…


「あの、宇賀原さ…」


「時雨、でいいわ
私も日向でいい?」


宇賀原さんと言おうとした私の言葉を遮って、宇賀原さ…じゃなくて、時雨が言った


「もちろん!」


「そう良かった」


「時雨、何読んでるの?」


時雨は手に分厚い本を持っていた


「これ?フランスの語本よ
私、将来フランスに行きたいから」



「フ、フランス語!?」


「そうよ?」


「読めるの?」


「全然、少しだけよ」


少しでも読めるんかい