それがちょっと悲しいというか。


そのすすり泣く声を聞いたとき、どうしてか私も泣きたくなった。

怒鳴りたかった。


どうして本音をぶつけてくれないのだと。
どうしていつも我慢するのだと。
どうしていつもヘラヘラ笑うのだと。


幼馴染みじゃないか。いつも一緒だったではないか。


どうして、私の我が儘や暴言を受け入れてくれるのだ。


そう怒鳴りたかった。
泣き叫びたかった。


その優しさに甘えてしまうではないか。


そう、言ってしまえばよかったのに。