チュンチュンと鳥のさえずりが耳に心地よく届く。
白いレースのカーテンがゆらゆらと風に気持ちよさそうに揺れ、淡い光がまだ薄暗い部屋の中を照らしている。
「……ん」
小さく身じろぎすると、そっと目を開く。
ぼんやりと視界に入ってくるのは、淡いブルー。
枕だと思って、まだハッキリとしない頭で腕を回して、その枕に抱き着くと感触が違うことにすぐ気付く。
枕って、こんなにがっしりしてて、固かった……?
不思議に思って目を開けたら、やっぱり目の前には淡いブルーの生地がお目見えしている。
寝ぼけ眼でその目線をどんどん上へ上へとあげていく。
「……なんで……っ」
この場に合うセリフはこれしかないというくらい、何での言葉がループする。
私の腰と頭に回った大きな手。
静かに規則正しく聞こえてくる寝息。
完全に視界がクリアになった私の目の前には、切れ長だけどパッチリとした大きな瞳を閉じて、綺麗すぎる寝顔を惜しみなく披露する大翔君の無防備な姿。
なんで……大翔君がここにいるの……。