そんなことをグルグル頭の中で考えてる内に、額にチュッと大翔君の唇が触れる。
驚いて目を開けたら、すぐそこに大翔君の顔があってクスッと笑われた。
「ここにしてほしかった?」
私の唇に大翔君の人差し指が触れて、そのまま軽く撫でられる。
それだけのことなのに、触れられた唇は熱を持ったみたいに熱くて、そんな仕草を自然にこなしてしまう大翔君の色気にめまいがしそうなくらい。
「こういう時……どうしたらいいの?」
困って聞き返すと、優しい力だけど強く抱きしめられる。
「あんまり可愛いこと言うな。
俺の理性……持たなくなるだろ」
ただ聞いただけなのに、何だか恥ずかしくなってそれ以上は何もしゃべることができなかった。
この日、私に初めての彼氏ができました。
クールで無口、女の子嫌い。
でも本当は誰よりも優しくて甘い、私の初恋の男の子。
さっきまでは、ただの幼なじみ。
今、そしてこれから先は、私の大好きなたった1人の大切な人。