「まりやにも想ってる奴がいるのに、そいつより俺のことが気になったその理由を知りたい」



耳に大翔君の息がかかって、体中の熱が一気にそこへ集中する。



でも……。



「……? 誰のこと言ってるの?」



「……誰って、まりやにもいるだろ。ずっと想ってる奴が」



恥ずかしさを堪えて聞き返したのに、大翔君の言葉の意味が理解できない。



ずっと好きなのは、ずっと想ってきたのは目の前にいる大翔君だけなのに、もしかして私の気持ちにずっと前から気付いてたってこと?



う、嘘……っ!



私って、そんなにわかりやすいの!?



顔や態度に大翔君が好きって出るほど、わかりやすかったの?



そんなぁ……っ!



毎日ドキドキしたり、大翔君とずっと一緒にいられて嬉しかったり、そんな気持ちをバレないように必死になって隠してたのに……。



大翔君には全部バレてたってこと?



「大翔君の意地悪っ! 私の気持ちに気付いてて、ずっと気付かないフリするなんて酷いっ!

小さい頃から好きで、再会してからもっともっと好きになって、でも必死に気持ち隠してきたのに……まさか知ってたなんて……」



知られていたんだと思うと恥ずかしくて、思わず顔を両手で覆って隠す。



もうこんなふうに打ち明けるなんて最悪……。



穴があったら入りたいよ……!