あの時の駿の真剣な目。



あの目を見た時、
駿は強くなるって。



直感でそう思った。






それと同時に


「あたしも強くならなきゃ」


心からそう思う。









あたしはあの日から
1歩も前に進めてない。



耳に着けているピアスに
そっと触れる。






「…お父さん」





黒龍のkingのみが
着けることが許されたピアス。



これは、
お父さんの形見。





そう…

あたしは
お父さんに守られた
あの日。


あたしの2歳の誕生日から
本当は何も変わってない。