あの時の俺は、


自分よりも強い麗を
助けることなんて
出来ないと思ってた。






…だけど、

女たちに囲まれた
そう聞いたとき

俺が守らなきゃって。



そう思った。






強さなんてどうでもいい。





目の前で涙を流す麗を、
守りたい。

力になりたい。

助けたい。




そんな気持ちが
言葉になって俺の口から溢れ出た。









…だけど、


麗が口を開いてくれることは
なかった…。