ベンチに着くと、 名残惜しいが 麗の手を離す。 すると、 ベンチに座ることはせず ブランコの方へ歩き出した麗。 「…ブランコのが良かったのか…」 小さく呟き、後を追うと… 「…お父さんと お母さんが出会った場所」 小さな声で そう呟いた麗に、 思わず 「…お父さん?」 と、聞き返してしまう。