玄関に向かうと、 そこにはなぜかお母さんが居て。 「ちょっと出かけてくるね」 精一杯の笑顔でそう言うけど、 「…」 お母さんは黙ったまま。 「…お母さん…?」 もう一度、呼びかけると 「…翔司と、同じね」 お母さんは、 今にも泣きそうな笑顔を作る。