キーコー… キーコー… 真っ黒な空間で 俺はひとり、 ブランコを漕いでいた。 寂しくて、悲しくて、泣きたくて。 でも、 口に出せなくて。 そのことが、 余計に俺を苦しめた。 そんな時、 ザッ ザッ と、後ろから聞こえた足音。 ---ああ、この時だ。 この時俺は、救われたんだ。 勢いよく振り向いた俺。