お兄ちゃんの言葉で、
あたしの表情も強張る。
「…うん。
お兄ちゃんには
話しておいたほうがいいと思って」
あたしがそう言うと、
さっきまでの雰囲気が
嘘のように凍り付く。
「…知ってると思うけど、
ついに鬼神組が動き出したの」
「…ああ、
そのことは知ってる。
ある程度の情報は
天竜組も掴んでるよ」
「あたしを探してるみたいなの。
…目的は分からないけど、
一度消えた黒龍が
また結成されたことで
総長がお父さんに関係してるって
察したからだと思う」
「…そう考えるのが普通だな。
…それで、
麗はこれからどうしたい?」