「失礼します」 静かにそう呟いたと同時に サッと障子が開かれる。 障子が開くと、 目の前には優しく笑う 「…お兄ちゃん…」 お兄ちゃんが居た。 半年ぶりに見るお兄ちゃんは 全然変わってなくて、 それが嬉しくて涙が出そうになる。 そんなあたしとは反対に、 「麗ー!久しぶりだなあ!」 そう言って あたしを抱きしめるお兄ちゃんは 22歳という若さで 天竜組組長を務めている。