そんなあたしを見て、
「…そうとう深いね…。
今すぐ病院に言った方が良い」
そう言って、
優真と同様軽々とあたしを抱き上げる。
「…っ、
自分で歩けますから…!
…それに、
さっき優真を
連れて行ってもらったじゃないですか。
何度も何度も悪いです…」
俯いたあたしに、
「…気にしないで。
病院なんて、
家みたいなもんだからね」
…なんて、
また笑ってくれるから。
あたしはいつも
何も言えなくなってしまう。
「…すみません」
そして、
結局抱きかかえられたまま
悠さんのお父さんが院長を務める
病院にあたしは連れられた。