「はぁっ・・・・はぁっ」




進めば進むほど景色は森の中へと入っていく。ちょうどこっちは神社だ。



小学生のころはお化けが出るだの、異世界への入り口があるだのって好奇心だけでクラスの男子達が揃って訪れていたところだ。


私も何度か来たことがあるけどそんな噂がでるのがわかるくらい夕方はちょっと気味が悪かったのを覚えている。





もちろん、卒業してから4年もたって高校生になった今では来たことなんてない。



入口の赤い鳥居をくぐると目の前にいた鴉は高く飛んで姿を消した。



確か神社の境内を奥に入っていくと外に抜ける道があったはずだ。






最後の望みを託してこの長い長い階段を一気に駆け上がる。




「手こずらせてんじゃねぇよ!」
「早くつかまれよ!」



百段もある階段を登り終えると男達はまだ階段を登っている途中で息があがっているみたいだった。

ふと心に余裕を持つと一気に抜け道を目指して走り始める。



足場はさっきと打って変わって砂利道で最悪だ。


でもなんとなく出てきた高揚感がスピードをあげさせる。










「きゃぁ!」