「ねぇ、
どうしてこんなとこにいるの?」

背後から若い男の声がした。

「…だっ、」

誰か助けてっ!!

恐怖でその声が出なかった。

男はあたしの頭に手をのせる。

「なんで泣いてるの?」

「…」

動くこともできない。

足がすくんでるみたい。

「泣かないで」

男はそう言ってあたしの頭をなでた。