「…ありがと。」


ちょっと目を見開く駿くん。
でも、そのあと優しそうに微笑んでくれた。


キューン。


駿くんの頭に天使さんがいるとすれば、天使さんの矢は私のハートに命中してるところだな。


ふふふ~喜んでもらえてよかったぁ。



『で、言うことは?』


はい、忘れてませんよ悪魔さん。



「それでね、
さっきのは中学からの同級生で…。
いつもお世話になってるから、その。

ぎ、ぎ、義理チョコあげた相手で…。」



「義理チョコ?」


「うん。」

こくりと頷きながら、ちらーりと駿くんを見上げてみる。


怒って……ないよね?