名前は知りません



言葉も知りません



概念も知りません



意味も知りません



記憶も知りません







目はありません



耳もありません



鼻もありません



舌もありません







痛みは分かりません


痒みも分かりません


冷たさも分かりません



ぬくみも分かりません







僕はなんでしょう



あなたは何故僕とコミュニケーションができるのですか







教えて下さい




僕はこのままでいいのですか







知らないものを知り



ないものを手に入れ


分からないものを理解しなければいけませんか







それが全然終わったら 僕は 僕ではなくなる



それが僕は恐い









僕はもう生まれたくない



生まれた先が とても恐ろしかったこと



何故僕は知っているのか